賠償責任保険で保険金の請求を忘れていたらどうなる?

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賠償責任保険は事故やトラブルが発生し、損害賠償を負うことになった時に備える保険です。個人の日々の生活や、企業が業務遂行する上で偶然な事故で第三者に法律上の賠償責任を負うことになった時、賠償金支払いなどを填補することを目的として加入する保険だと言えます。

賠償責任保険の種類
賠償責任保険にも様々な種類があり、個人向けのものから一般企業や特定業務、専門職業人向けのものもありますし、瑕疵を保証するためのものなど多岐に渡ります。

保険金が支払われないケースもある
ただし保険金はどのようなケースでも支払われるわけではなく、保険会社が保険金を支払う責任を免れるケースもあります。
この免責事由については、共通するものから賠償責任保険の種類によって特有のものまでありますので確認しておくようにしましょう。

保険金はいつまでに請求する?
保険金を保険会社に請求する場合、保険法に基づいた時効を迎えるまでに行う必要があります。
一般的に事故から長い時間が経過してしまうと、事故の調査が難しくなるので保険金の支払いまで時間がかかることになるでしょうし、適正さも失われると考えられます。そのため保険会社が負う保険金支払い義務は3年となっており、それ以降は時効で請求権が消滅するとされています。
また、保険法では3年を経過すると時効という規定はあるものの、保険金を請求する権利の消滅時効の起算日については定めがありません。そのため民法の原則で判断することになるでしょうが、加入している保険商品や保険金の種類で異なります。

保険金の請求が遅れるのはどんな時?
万一賠償請求を受けた時のために備えて加入する保険が賠償責任保険なので、請求が遅れることはないと思うかもしれません。
しかし保険契約そのものを忘れていた場合や、保険証券が行方不明になっていて後で出てきたという場合などは受取ることができたはずの保険金の請求に遅れが出ることも考えられます。

保険金請求権は自動消滅するわけではない?
ただし保険金請求権は自動的に3年経過したら時効で消滅するわけではありません。時効は、時効が成立することで利益を得るものが利益を失うものにその旨を意思表示することで成立します。
この場合には保険会社が時効を主張しなければ成立しませんので、保険金を受取る事由が発生して3年を過ぎていたとしても、保険会社が時効を主張しなければ時効は成立しないことになります。
保険会社では明らかに請求権のある保険金に関してはこの時効の援用を適用させないことが一般的なので、3年経過したからと諦めずに連絡することが必要です。

まずは相談してみることが必要
賠償責任保険に加入しているけれど保険金の請求を忘れていたという場合など、まずは保険会社に相談してみることが必要です。
また、損害保険のことでまだまだ不明なことがあるという場合や、現在の契約内容などがよくわからないという場合などは保険の無料相談などを活用して確認してみると良いでしょう。

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